人生かっぽ

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人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

「あなたは分かってない」という言葉がどれだけ凶器になるか。Facebookトリコロールキャンペーンに思うこと

コミュニケーション 民主主義 ボランティア 社会参画 Facebook
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「お前はあいつの気持ちが分かっていない」ということが、
どれだけ凶器になるか。



いつだったか。

「わたしは東北の人の気持ちが分かってあげられていないから」
と言われて。

だから、表立ってなにも言える立場じゃないけど、話は聞きたいのよ、と。

東日本大震災以降の話でした。



青森のかき氷
青森のかき氷 / Ari Helminen


「そんなことないですよ、もっと言ってもらって構いませんよ」
とぼくは返して。

だって、ぼくはその女性が十分に東北を好きでいてくれていて、それまでも震災を気にかけてくれていたから。

そのときに
「それでもね、やっぱりもっとたくさん分かっていて共感できている人たちが
 「おまえは想像できないだろ」とか言うから、
 もっと勉強しないと、言えないよ」
と。


この女性だけではないのです。
東日本大震災以降、多くのボランティアや関心をもってくれた人が、
こういう言葉を受けて、まるでボランティアをする権利を失ったかのように帰って行きました。



「お前は共感できていない」
「お前にこの問題の何がわかる」
「お前が知っているのなんて一部じゃないか」

こういう言葉が、ぼくらの動きを止めて、「何もしない」へと変える。


2014年 アイスバケツチャレンジでも同じ。

2015年 安全保障法案のときも同じ。

そして今回、
フランスのテロ事件の犠牲者に哀悼を示すFacebookトリコロールでも同じことが起きて。


www.itmedia.co.jp

bylines.news.yahoo.co.jp



「フランスだけじゃないだろう」「他の地域のこと知らないで」

「「軽い」願いに意味はあるのか」

「他者への想像力が欠けている」




「分かってない」が小さな芽をつぶす

Signpole.
Signpole. / MIKI Yoshihito (´・ω・)


たとえば、募金箱がある。
募金箱に多くの人がお金を入れる。
どこまで分かっていたらその募金箱にお金を入れていいのだろう?

知らないから、と言って、手を止める。



「おまえはわかってないのに言ってんじゃねえ」
という世の中の圧力が、わずかな優しさや歩み寄りを見せようとする人の気持ちをつぶす。


「分かってない」
その言葉は強力で、「勉強不足」という言葉で、
相手を一気に「恥さらし」に仕立て上げて、
土俵から引きずり落とす。


そうやってまた、「少しでも何かできるのなら」という誰かをつぶして、何にもない世の中を生んでいく。

それは、以前の震災の記事でも書きました。

「私も被災者です」 という言葉が、まるで 「あなたの悲しみわかります」 という免許代わりに使われる。 その言葉に対して自分が被災者だと思う人が 「誰がこの悲しみを分かってくれようか」 という反発をする。

正直「あの日を忘れるな」の「あの日」を共感なんてできない。けど、それでもいい。 - 人生かっぽ —佐藤大地ブログ


結局のところ、だれも分かり合えないんです。
分かり合えないけど、分かり合いたくて、何かするんです。



彼らは彼らなりに情報を集めて、ニュースを見て、
フランスでの死者100名以上みたいなニュースを見て、
それで心の少しばかりをいためて、それを形にした。


そこに合格も不合格もない。
完全も不完全もない。
大きな祈りも、小さな祈りもない。


想像力に権利なんてものはないんです。

そしてそこから一歩を踏み出すことそれ自体に、正解も不正解もない。


「分かってない」ことで、足を引っ張り合う民主主義社会は変ですよ。

「分かってるか、分かってないか」
「想像力があるか、ないか」
で闘うのではなくて
「そのやり方でうまくいくか、うまくいかないか」
その対立で闘わないといけない。


今回で言えば、祈り方として、うまい方法か、うまくない方法か、ということ。


だから、キャンペーンに対して結論としては同じように疑いの声を向ける意見でも
こういう意見に耳を傾けることは、大切だと思うんです。

bylines.news.yahoo.co.jp


キャンペーンは敵対側が逆上するから、逆に危ない、という意見。
「テロが報復攻撃につながり、それがさらにテロを呼ぶという負の連鎖が続いている以上、自身の旗幟を鮮明にすることには慎重になりたい」
この部分には、ぼくも少し熟慮したいと考えています。


 ***




トリコロールだけじゃなくて
これからも、それはぼくらの身近かもしれないけれど、
きっと何かが衝突して、
当事者と、当事者じゃない人が生まれ、
さらには、当事者になりたい人もなりたくない人も生まれる。
当事者の気持ちをわかりたいという人も生まれる。


そのとき、第三者が想像し、まず何かをしようとするのに対して
「分かってない」という暴力を使うことだけは、
無くなる社会であってほしいと、思うのです。



人生を、かっぽしよう
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