人生かっぽ

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人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

自分を遊んだヤツを見返したかっただけだった

恋愛 出会い
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片思いか恨みか彼女には分からない。
けど、なんとかして彼を気にかけさせようとしていたのは確かだった。


告白した。
けど、フラれた。あっけなくフラれた。
最低だったのはそれからだった。

さくらの滝
さくらの滝 / alberth2



彼女は、てっきり両思いだと思っていた。
勘違いではないと思う。
二人きりで会ってくれてただけじゃなくて。
誕生日プレゼントもわざわざ買ってくれたし、
イベントになると一緒に行くこともあったし。
てっきり相手も自分のことが好きなんだと思っていた。
付き合うのも時間の問題なんだなあなんて夢見がちな乙女だった。


告白は、できれば相手からしてもらいたい気持ちもあったけど
できれば早く彼のそばにいたかったから、我慢できずに自分から言った。
何があっても良いように、自分の部屋も片付けていたりしたし、気持ちも準備していた。


けど、フラれた。あっけなくフラれた。
意味が、わからなかった。


なんで?と聞くのも変な気がしたから、それっきりだった。


彼が実は付き合っていたと知ったのは、それからしばらくしてだった。


Shinagawa aquarium, Tokyo, Japan
Shinagawa aquarium, Tokyo, Japan / pelican



彼を知っている友達にストレス発散にことの経緯を全部話したら
「え、付き合ってるでしょ、あの人」と言われた。
そんなわけない、と思ったけど
後日色んな人に確認したら、やっぱり付き合っていた。


それでも、彼を恨まなかった。
恨めなかったというほうが正しいかもしれない。
自分としても楽しい時間をもらっていたから。


そんな気持ちが一変したのは、友達づたいに「言いづらいんだけどさ」と切り出されたとき。
「聞いちゃったんだけどさ、『遊び』って言ってたらしい」
不快そうな顔をして、友達が言った。
何かが崩れる感じがするのと、ブチブチと切れていく音がしたような気がした。


別に、ふったって、恋人がいたって良かった。
彼が自分と一緒にいることで楽しい時間を過ごせていれば。自分としても楽しかったし。


ただ、「遊び」と聞いたとき、
彼が何を今まで自分に思ってくれていたのか、彼女には分からなくなって、
わたしの時間一体何だったの、という虚無感から、次第に怒りも混ざってきた。


生まれ変わってやる。



別に生まれ変わったからと言って彼が戻ってくるわけでもないし、戻ってきてほしいとも思わない。
けど、生まれ変わることで騙され続けていた自分からも離れたかったし、もてあそんだあいつよりも別次元にいってやると思った。
それしか、自分を救う方法がなかった。


化粧もイチから勉強し始めたし、ファッション雑誌も買いあさっておしゃれも勉強したし、エステにも行ったし、きれいになるなら、何でもした。


素敵な男性なんていくらでもいた。
あんな人に見惚れてる自分が馬鹿臭くなるほどに、世間は広かったし、きれいになったらそういう男性がいくらでも自分に言い寄ってきてくれた。


けど、何かしこりみたいに、自分の中にあの人の記憶が残っていた。
大した男じゃない。けど、大した経験だった。だから、残っていた。



白川郷の生き物
白川郷の生き物 / HIRAOKA,Yasunobu


街中で偶然すぎる再会をしたのは、彼女が卒業して、働き始めてからしばらく経ってからだ。
あの日、生まれ変わる決意をしてから、しばらくしてからだった。
大学は同じだったけど、自分から避けていたし、彼もフッた気まずさで彼女を避けていたから、本当に久しぶりに彼を目の前にした。


笑った。
失礼かもしれないけど、連れていた女が大したことがなかったからだった。
化粧もしっかりできていない、髪の染め具合もまばら、言葉づかいもテキトー。
ここで目の前にした女性に気品とか溢れてて、見た目も文句なしだったら、あの日のしこりはどこまでも残っていたと思うけど、まったく感じられなかった。
むしろしこりってなんだったっけ?とぽーんと飛んで行くような感覚だった。


あんた、あたしと一緒のほうが幸せだったんじゃないの?
鼻で笑うように、思った。



「久しぶり」とか軽く挨拶をして、別れた後に、しばらく歩いて、部屋について、ぼーっとしたとき
不思議と涙は出てきた。
それは頑張った自分へのご褒美なのかもしれないし、
しこりになるまで思い入れていた自分への情けなさとか
あるいは悔しさなのかもしれない。
言葉にすれば、何だったんだろう、わたしのこれまでは、という感覚。


Oncorhynchus_nerka_2



恨みを理由にキレイになる人はたくさんいる。
「あの日」なんて小さく感じるほど、キレイになる。
ただ、キレイになっても「あの日」は不思議なことに消えない。ふとした瞬間に首をもたげる。
けど、「あの日」を大きくして、どんどん届かないものにしているのは自分自身だったりもする。
意外と、そんなところに囚われる必要はない。囚われから抜け出さないと、本当の「キレイ」にはならないこともあるから。




彼女が前向きな解釈をするなら、ぞんざいな扱いをして、自分を奮起してくれたあの人には感謝の気持ちがある。
けど、今は記憶の彼方だ。
恨むだけ時間のムダ。わたしの人生をこれ以上あんたに取られたくない。
彼女はそう思っている。



人生を、かっぽしよう

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