人生かっぽ

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人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

「自称聞き上手」 は「。」の音を聞け

コミュニケーション
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「話最後まで聞かないよね、あの人」
という声がまったりと本を読んでいるカフェの中、聞こえて来る。
女性、ふたり。

そうそうそう、なんかこうね、話聞いてると思いきやなんかこうかぶせてくるよね、こうぐぁばーってね。


ぐぁばーっという手の動きがむかしNHKで観たクジラが小魚を飲み込むシーンを思い出させる。


聞き上手、か。

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まあでも聞き上手だよねー。

あれはー聞き上手っていうのかなぁ?聞いてるけどお、たしかに聞いてるんだけどお、うーん、聞き上手かなぁ?


ぼくは。


「大地って話聞くけど聴き切ってはいないよね」



ははは、なんて冗談まじりに言われたことを思い出した。






ぼくはそのとき、
だいぶ人の話を聞いているほうだとじぶんで思っていたし、そして自覚していた。
しかも他人から聴き上手ですよね、とほめてもらったこともあるから、冗談交じりでも、その指摘に胸をえぐられる感覚になった。

そして、少しの恥ずかしさが、ほんのり湧いてくる。



「え、聞いてない?」


なんて、しどろもどろになってぼくは聞くと、相手もそのぼくの様子を見てこれはイカンところを突いてしまったと思ったらしい、んー聞いてるとコメントがポンポン帰ってくる感じはするよね、リズムがいいっちゃいいんだけどね、話の途中で次に行く感じはするかな、なんて今度は笑わずに丁寧に説明をしてくれた。




思い返せば、そうだった。






なんだかんだでぼくはいつも相手の話している内容に、うんうんうんとうなづくけども、我慢できなくなって、うんうんとうなづきながら、うんうんうんうんそうそうそうそぉだよねそおそおそれでさ、この前ねあのね、なんて。



聞いてはいた。


けど、
聞き切っていたか?


と問われれば、言葉につまる。


聞き上手なフリをした、話したがりから、まだ脱してはいなかったわけだ。


どうしても楽しい話をされると、じぶんの方向に持って行ってしまう。




「相手の『。』もさ、聞いてみたら良いんじゃないかな」




どうしたらいいのかなぁ、なんて突如自信を喪失し、悩むじぶんに対して

素敵なことを、その人は言った。


それで、腹にストンと落ちて視界が開けた。


なるほど、『。』に耳をすます。なるほど。



話下手な人ほど、「。」にたどり着くことを難しく感じている。

やっとこさ「。」までたどり着けると思うと、頭の回転の速い人や話題が豊富な人がその目の前を横断してしまう。
そして話題は次へと切り替わっていく。



「。」


音のない言葉だからこそ、耳を傾けたいし、聞き上手な人ってのは、そういう音まで楽しめる人のことを言うんだろうな。




人生をかっぽしよう

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