人生かっぽ

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人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

会社には怪物がいた

バイト
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会社には怪物がいた。

それは

いつの間にか現れた。

いつの間にか僕の体を蝕んだ。


そいつのせいで

信頼を失った。

僕を利用する奴も増えた。

みんな僕を避けた。


これは何だろう?

と思った時に

ああ、これは権力だ。

権力と言う名の化け物だ。

バカみたいなことだけど

そう思った。



その言葉は昔から知っていたものの

いざ自分が手にしてみると気付かないものなのだと思った。




最初は

自分が背負っている仲間を守るために

その力が欲しかった。


「バイトのくせに」

そう言って、正しく扱われない自分たちを守るために

「権利を得ないと」

まるでフランス革命に参加するかのように。




力をくれそうな上司に近づき

すごく仲良くなって

気に入られて

嘘臭い笑いをあげて

ある程度自分たちの自由にできるようになった。


これで仲間を守れる。

そう、思った。



「これは僕のやるべき仕事じゃない」

体が動く前に

一度そう思って立ち止まるようになった。

「この仕事は上司にはやらなくて良いと言われた」

そう言ってまるで

自分の仕事に線引きできることが偉いかのように振舞った。

権利が、排除の道具になった。



この上司の味方をする。

嫌われないように嫌われないように。



心底嫌いな人ではないけれど

心の底からではない笑顔を

ティッシュ配りみたいに渡し続けた。


本当は違うんじゃないか。

そう思う気持ちも

隠した。


次第に

自分が誰のために仕事をしているのか分からなくなった。

あの人の良いように仕事をすれば良いの?

あの人の気に入るように仕事をすれば良いの?



いつからか

自分が守っていると思っていた人間が

自分を怖がっていることに気付いた。



上司に味方ばかりする僕が信用できなくなった部分もきっとあったんだろう。


正しく扱われない自分たちを守るために

フランス革命に参加するかのように振舞っていた

自分。


いつの間にか

革命で追いやられていく自分の姿に


滑稽で

本当に滑稽で



泣いた。



職場から逃げた。




カフェにこもって

ノート一杯に思うことを書いた。

延々と。




立ちかえった答えは



「誰のために仕事をするのか」



あまりにシンプル

あまりに青臭い

あまりに当然



けど

一度そこから離れて

もう一度そこに着地した。



「誰のために仕事をするのか」




それはもう本当に

嵐の向こうの青空そのものだった。


当たり前にある青空に

やっと気付いただけだったのかもしれない。